2018年09月25日

ぶた君のとんかつ屋さん 続夏場の対策


前回、アルバイトのうさぎにがっかりさせられたぶた君。


「もっ、ぶた君、心配ないでつ。そこはちゃんと考えてまつから。」


「でも前回『!?』って感じになってたけど・・・・・」


「あれは落ちをつけたように見せただけでつ。」


「ぶ、落ち?」


「なんでもないでつ。ちゃんと対策はしてまつから。」


「対策って何?」


「外の看板に『ソーメン450円、ドリンク付き』って書いておいたんでつ。」


「ぶ、何勝手なことしてんの。ソーメン600円だしドリンクなんか付けてないし。」


「まあいいじゃないでつか。どうせドリンクの原価は低いでつし、そんなに注文はこないでつよ。」


「いやくるでしょ。それ目当てで入ってくるんだから。」


「も、とりあえずやってみましょう。」


「ぶ、仕方ないな・・・・・」


そして開店。


「も、いらっしゃいませ。」


「お、中はかなり涼しいな。」


「も、お客さん、まずはドリンクを飲んで涼んでください。」


「ん、これソーメンに付いてるやつ?」


「暑いので今日はみなさんにサービスでつ。」


「それはありがたい。ふ〜、汗が引くな・・・・・それじゃ何にするかな?」


「お客さん、夏場はしっかり食べたほうがいいでつよ。」


「それもそうだな、じゃあ、ロースかつ定食。」


「も、かしこまりまつた。」


そしてその後も定食は出まくりました。


午後の休憩時。


「ぶ、うさぎ君!今日はお客さん来たね!」


「も、作戦成功でつ。」


「それにしてもソーメンほとんど出なかったな。」


「注文させないようにしたんでつ。」


「させないように?」


「まず、食欲のないお客さんが外の看板を見て、サービス品のソーメンを食べに入って来まつ。」


「ぶ。」


「でも店内は寒いくらいに涼しい。そしてソーメンだけと思ったドリンクがサービスされまつ。」


「また勝手なことして・・・・・」


「涼しい店内で一端落ち着かせて食欲を出させまつ。というよりお腹は空いてるはずなんでつ。」


「ぶ。」


「後はソーメンの値段でつが入店意欲を出し、なおかつ涼しい店内で気持ちを変えさせる値段を考えて450円にしまつた。あまり安すぎると店内が涼しくてもソーメンを注文されてしまいまつからね。」


「ぶ。」


「後はお客さんが迷っている時に一言声掛けして、定食の注文をうながしまつ。」


「ぶ・・・・・」


「どうしまつた、ぶた君、結構いい作戦で、お客さんも来まつたよね?不満でつか?」


「満足してるよ。」


「その割には微妙な感じでつけど?」


「いともと違うからさ。」


「も、どう違うんでつか?」


「まともだ!」






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posted by うさけい at 10:30| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月17日

ぶた君のとんかつ屋さん 夏場の対策


ぶた君がやっているとんかつ屋さんは、いつもお客さんでいっぱいです。


とは言ってもさすがに夏は売り上げも大幅に落ちています。


「も、店長。」


「何、うさぎ君。」


「お客さん来ないでつね。」


「ぶ、夏だからね、とんかつは売れないよね。」


「ソーメンもやってるんでつけどね。」


「一時しのぎでやったけど、とんかつ屋にソーメン食べに来る人もそんなにいないよね。」


「何かいい方法はないでつかね。」


「まあ、毎年のことだから仕方ないよ。」


「も!」


「何!?どうしたの?」


「いいこと思いつきまつた。」


「ぶ、お客さんを呼ぶ方法?」


「そうでつ。」


「で、どんな方法?」


「も、それは明日のお楽しみでつ。」


次の日。


「もうすぐ開店時間でつね。では・・・・・」


「ぶ、うさぎ君、冷房強すぎるよ。」


「いいんでつよ、これで。涼しければ食欲も出るはずでつ。たくさんとんかつが売れまつよ。」


「・・・・・昨日言っていたいい方法ってこれのこと?」


「そうでつ。」


「うさぎ君。」


「何でつか、ぶた君?」


「いくら店内を涼しくしても、お客さんが来なかったら意味ないんだよ。」


「ももっ!?」








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posted by うさけい at 14:38| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月10日

うさぎの道具屋さん 書けないペン


うさぎの道具屋さんに若い男性客が来ました。


「も、いらっしゃいませ。」


「ここには変わったものが色々あるって聞いたんだけど本当か?」


「たくさんありまつよ。例えばこのペン。」


「何だ普通のペンじゃないのか?」


「ちょっと書いてみてください。」


「ん、じゃあ、名前でも書くか・・・・・あれ何も書けないぞ。」


「も、それは書けないペンでつ。」


「書けないペン?そんなの何の意味があるんだ?」


「例えば会社で始末書を書かされそうになった時、このペンを使うと書けないので許されまつ。」


「本当か!?」


「本当でつ。」


「いやー、俺そういうのが欲しかったんだよ。結構やらかして始末書や顛末書なんかを書かされるから。で、いくら?」


「一万円でつ。」


「よし、買った!これでいくらでもやらかせるぞ!」


「それはそれで問題だと思いまつが・・・・・」


「しかし書けないから許されるって、マンガみたいだな。」


1ヶ月後。


「おい、うさぎ!」


「も、書けないペンのお客さん。どうしまつた?」


「何が許されるだよ!このペン使ったのに許されなかったぞ!」


「おかしいでつね。どういう感じだったんでつか?」


「早速やらかして課長に始末書を書くように言われたんだよ。そしてこのペンを使ってみたら、書けないならいいって言われたんだ。だから俺効果があったと思ったんだけど、次の給料でしっかり減給されてたんだ。」


「なんだ、許されているじゃないでつか。」


「許されてないよ!減給されたって言ってんだろ!」


「書くことを許されているじゃないでつか。」







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posted by うさけい at 04:22| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする